公益財団法人JAC環境動物保護財団 2024年度助成事業
オホーツク地方におけるタンチョウの繁殖状況の把握と越冬地分散候補地としてのポテンシャルの検討 その1
現在、北海道北部やオホーツク地方で繁殖している個体は確認されていますが、その多くは越冬のため北海道南東部地域に移動しているようです。
南東部地域(十勝や釧路)に移動する途中のオホーツク地方でこれらの個体を留めることができれば、新たな越冬地が創出され、越冬地分散(越冬個体群の分離)も可能となります。
越冬地を創出するうえで繁殖個体の情報は重要で、番い数や分布を把握することで越冬地の場所の選定や収容力などの検討が可能となります。
今年度は、公益財団法人JAC環境動物保護財団の助成を受けて、事業を実施します。以下に、行った調査とその概要について、順次お知らせします。
4月下旬にオホーツク地方における繁殖状況の調査を行いました。タンチョウの繁殖状況調査については、調査・研究の繁殖状況にある通り、湿地(ヨシ原)にある巣を見つけなければなりません。地上から巣を探すのは難しいので、軽飛行機を用いて広域的な調査を行いました。
調査で使用した機体
発見した巣
湖岸湿地に造られた巣
巣上の卵2個を確認
今回の調査で、オホーツク地方において20以上の巣を確認することができました。